「第2のジャニーズ問題」に発展するのではないかと言われていた宝塚歌劇団の宙組団員（当時25）が2023年9月に自死と見られる死去を果たしていた「事件」が動き出した。劇団側の「頬かむり」が限界に達したようなのだ。
「ジャニーズ問題では、性加害を隠しきれなくなって最後は事務所消滅にまで至りましたが、日本商工会議所の小林健会頭が『ジャニーズだけなのか』と言及したこともあり、次は旧態依然とした伝統的体質が残っている宝塚や歌舞伎の世界に及ぶのでは、とみられていました。ただ、団員の死を取り上げた週刊文春の報道に対し、劇団は『詳細については公表を差し控えさせていただきます』と、木で鼻をくくったような対応。調査委員会による報告書を出したものの、『イジメやパワハラは確認できなかった』という内容でした」（芸能記者）
ところが、ここにきて劇団の態度に異変が起きたのだ。12月20日、遺族側の弁護士が19日に劇団側と「2度目の面談」をしたと報告したが、この時、劇団側から「事実関係と評価を再検討している」との回答があったというのである。
「『何もなかった』という強気な報告から、一転して『再調査』になったのですから、ジャニーズがそうだったように、いよいよ問題があったことを認めるのではないかという見方が広がったんです」（前出・記者）
劇団は、宙組の公演を2024年3月まで中止し、「110周年記念行事」の取り止めも発表した。一方、文春は12月21日発売号で第11弾の追及記事を掲載している。20日にはオンラインで、「宝塚のジャニーさん」として紫綬褒章を受けた演出家のセクハラ問題も取り上げた。
果たしてこの問題がどのような決着を見せるのか、ファンも関係者も大いに注目している。
（猫間滋）