ジャニーズ勢の撤退と「Kポップ祭り」というラインナップで賛否の飛び交う大みそかの第74回NHK紅白歌合戦。
そこになんと、紅も白もないとばかりに特別企画で出演が決まったのが世界的ロックバンドのクイーンだった。正式名は現在のボーカリストの名を入れて「クイーン+アダム・ランバート」。それでも、洋楽アーティストの中では知名度も人気も断トツのビッグネームの出場に大盛り上がりで、歓迎の声に溢れているという。
「クイーンは2024年2月に来日コンサートを行いますが、そのプロモーションを兼ねての出演です。『誰もが知っている歌が少ない』と言われている今回の紅白で大きな売りになることは間違いないでしょうね。でも、周知のようにクイーンのカリスマボーカリストといえばフレディ・マーキュリー。彼に代わるボーカリストはいませんから、来日やテレビ出演のたびに、クイーンのボーカリストについて議論が飛び交うんです」(エンタメ誌ライター)
現在のアダム・ランバートは2012年から新ボーカリストとなり、10年が経過している。ファンにも認知され、その歌唱力についてもバンドのイメージに合っていると高評価を得ている。
それでも、今回の紅白出場が決まった際には、「もしも可能だったら…」という前提で、あの有名シンガーを擁したクイーンが見たかったという声が大量にあふれたようだ。
「元ワムの故ジョージ・マイケル氏です。以前から、フレディの代わりができるのは彼しかいなかった、という声は多い。というのも、1992年のフレディの追悼コンサートで『愛にすべてを(Somebody To Love)』をクイーンと共演したんです。これが、ファンいわく『フレディが乗り移った』と称されるほどのパフォーマンスで、ギタリストのブライアン・メイや過去にクイーンと共演もあったデヴィッド・ボウイも舌を巻いたそうです。ジョージ・マイケルバージョンの『愛にすべてを』はフレディ時代のシングルの売り上げを超えて、イギリスで1位を獲得しました。それ以降、彼が亡くなるまでクイーンファンにとってフレディに代わるボーカリストは彼しかいないと言われていたのです。そのジョージ・マイケルも2016年に鬼籍に入り、最近はアダムが定着していますからそうした声もなかったのですが、今回の紅白出場で久しぶりにジョージの名前が連呼されたわけです」(前出・ライター)
大晦日で披露される曲は未定だが、そのステージに新旧のファンが盛り上がるのは必至のようだ。
(塚田ちひろ)